革の仕上げ法には顔料仕上げと染料仕上げがある

財布の革素材は、多くは数ヶ月という期間をかけ、丹念に加工されていきます。
ただの動物の皮だったものが、財布に使えるような、革素材へと仕上げられていくわけです。

この革素材の仕上げ方には、非常に大きく分けると、
「顔料仕上げ」と「染料仕上げ」の2種類があります。

染料仕上げの革素材は自然の風合いが生きています。
また経年変化を楽しむことも、染料仕上げの革素材なら可能になります。

顔料仕上げと染料仕上げの違いとは?

革は動物の皮膚ですから、多くの場合、キズやシワがあります。
これは「動物の生きた証」とも言えるもので、仕方のないことです。

顔料仕上げと染料仕上げの違いは、このキズやシワを隠そうとするのか、活かそうとするのかの違いです。
キズやシワを、「欠点」と見れば隠しますし、「味わい」と見れば活かすというわけです。

顔料仕上げは、革素材の上からちょうどペンキのような顔料を塗ります。
それにより、革のキズやシワは完全に隠されることになります。

それに対して染料仕上げは、インクのような透明な染料を塗って、革素材を仕上げます。
透明ですから、革のキズやシワは、そのままに見えることになります。

染料仕上げに見られるキズやシワの種類

染料仕上げをすると、革素材には、次のようなキズやシワが見られます。

バラキズ

爪で引っ掻いたようなキズです。
これは動物が生きている時のケガや、虫さされなどによるものです。

トラ

筋状に何本か並行して走るシワのことです。
関節付近などの皮に多く見られます。

濃度や肌目の細かさの違い

革は同じ染料で同じように色を付けても、色の濃度が異なります。
また肌目の細かさも、革によって異なってきます。

血筋

革の表面に稲妻のように走るもので、筋状に何本もある場合もあります。

染料仕上げは経年変化が楽しめる

染料仕上げの革素材には、さらに大きな魅力があります。
それは「経年変化を楽しめる」ことです。

顔料仕上げをした革素材は、革の本来の表情が見えなくなっています。
ですから革が時間が経つにつれて経年変化しても、それを見ることはできません。

それに対して染料仕上げの革素材では、革の表面をそのまま見ることができます。
ですから革が時間によって変化すれば、それをそのまま楽しむことができるわけです。

革は時間が経つにつれ、手の脂によってくったりと柔らかくなります。
また日光に当たることにより、飴色に変色します。

染料仕上げの革素材を使った財布は、
1年〜数年後には、まさに自分だけの、唯一無二の財布になります。

これも染料仕上げの革素材の、大きな魅力だと言えると思います。

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